『がっこうぐらし』の登場キャラで唯一、ゾンビに噛まれたあとも生き残っているくるみ。100%”かれら”にはなっていないものの、人間としての思考も危うい状態になっています。一度は消息不明になったものの9巻では再び由紀たちの前に…。くるみはかれら化してしまうのでしょうか?最新刊の情報を交えて考察していきます。
記事の目次
男勝りな活発な少女・恵飛須沢胡桃
『がっこうぐらし!』に登場するくるみは、本名・恵飛須沢胡桃(えびすざわ くるみ)。私立巡りケ丘高校の3年生で、パンデミックが起こる前は陸上部に所属していました。身体能力があり、みんなを引っ張っていく男勝りの活発な少女です。トレードマークのシャベルはいつも肌身離さずもっており、ゾンビを倒す時にも使用しています。
学園生活部の戦闘を担当していましたが、ゾンビ化しためぐねぇに躊躇し噛まれて感染。緊急マニュアルに書いてあったワクチンを打ち、一時はゾンビ化を回避したようにも思えましたが、その症状は日に日に悪化の意図をたどっています。
くるみが打ったワクチンは継続使用が必要だった?
くるみは以前にも増して意識を失っていく?
くるみは職員用緊急マニュアルを見つけた後、地下にある非難区域を偵察にいって、かれら化しためぐねぇの姿に動揺してスキを見せ、噛まれて感染してしまいました。しかし、非難区域にワクチンがあることが判明して、みーくんが決死の思いで取りに行き、何とかくるみのかれら化を防ぐことができました。でも、やはりそれは完璧ではなく、日に日に人間としての思考を失う時間がでてきたようです。
黒塗り部分はくるみの症状の伏線か?
以前登場した職員用緊急避難マニュアルには、α系列、β系列、Ω系列に分かれたウイルスがあるようです。それぞれは症状も違っていて、α系列は発熱・発汗・吐き気、β系列は嘔吐・蹴り・吐血・出血、Ω系列はほとんど黒塗りされているので、詳細は不明です。くるみの症状からすると感染率の高いα系列のようですが、α系列は治療可能と書かれています。しかし、適切な治療を受けられなかった場合は、衰弱死または後遺症の恐れがあるとも。ただ、もしかしたら黒塗りされているΩ部分が、くるみの症状の伏線になっているのかもしれません。
ワクチンを打ったのになぜ”かれら”に近づく?
くるみはワクチンを打って回復を見込めました。しかし症状は次第に悪化し、初めは肉体的な変化がおよび、現在では精神的にも及んでいます。このままだと、かれら化してしまうのも時間の問題です。でも、適切な治療を受ければ致死率は低いのだとすると、継続したワクチン投与が必要ということなのでしょうか。しかし、黒塗りされているΩ系列がどうしても引っかかります。くるみに使ったワクチンがα系列のものなのか、Ω系列のものなのか。α系列のものを使った場合は適切な治療さえすれば元に戻る可能性がありますが、Ω系列の場合は黒塗りされている以外の文字を見る限りでは、危うい状態かもしれません。
黒塗りされたΩ系列に鍵が隠されている?
Ω系列には、『■■■界、ドメインレベルで■■■適用すべきではない。■■■心停止■■■Ωマークの■■使用すべき■■■■■。』など、ほとんど何を書いているのか見えません。他のワクチンを使った場合は、Ωを使ってはいけないとか、複数回使用してはいけない。ということが書かれているのかもしれません。くるみが打ったワクチンは何か、気になるとろですね。
一度行方不明になって再び戻ってきた理由は?
足手まといになるのが嫌で去ったくるみだが…
がっこうぐらし! 9巻 (まんがタイムKRコミックス)(出典:Amazon)
くるみは、自分がいつかれら化してもおかしくない状態で、みんなに迷惑を掛けないよう大学を後にしました。しかし、9巻では再び大学の方向へと向かっているのです。ただ、かれらには強い思いのある場所へ向かう習性があるようで、くるみも仲間の元に無意識にむかっていたのでしょう。気持ちでは行ってはいけないと思っていても、体が向かって行ってるのかもしれません。
くるみは再び戦うことができるのか!?
仲間の元へ向かったら、みんなを危険な目に遭わせてしまうかもしれない。一緒に生き延びてきた大事な仲間を襲ってしまうかもしれないと、そんな思いから去ることを決めました。当初はひとりでランダル・コーポレーションに行ったとの考察がありましたが、消息を断っていた間、どこにいたのかなどはまだ明かされていません。くるみが居ない間、大学ではいろいろなことが起こっています。タカヒト死亡により、残されたのは女性だけ。戦闘力のあるくるみが戻ってきたのは嬉しいことですが、弱った状態で戦えるのかにも不安は残りますね。
日に日に進行する症状!ゾンビになるかならないかの瀬戸際か?
ふらふらと大学に戻ってきたくるみを、最初に見つけたのは由紀でした。このころ、武闘派による襲撃があり、穏健派もバラバラになっていました。くるみの姿を見て由紀が何度も呼び止めましたが、くるみには全く聞こえなかったようです。かれらの中に混じって歩いているので、もしかして…という思いに駆られてしまいます。
しかし、由紀が高所から転落してかれらに気付かれると、くるみは正気に戻ったように由紀を庇いました。くるみのかれら化はずいぶん進行しているようで、自分でも意識があまりないと話しています。今が大丈夫だから明日も大丈夫とは限らない。いつかはダメになるから足手まといになりたくない、そう考えているんですね。このままくるみがかれら化してしまうとは思えませんが、放置してしまうと非常に危険かもしれませんね。
くるみにとって由紀はどんな存在?
がっこうぐらし! (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)(出典:Amazon)
そんな状態のくるみですが、由紀の言葉に勇気づけられるのです。気付かされるような由紀の言葉に、くるみはいつものくるみに戻るのですが、これって凄いことですよね。もしかしたら由紀の存在自体が、症状進行の抑止力があるということも考えられますよね。そして由紀がこの世界を何度も体験していたとしたら、記憶になくとも体が覚えているということもあるかもしれません。
今までの由紀の行動から、みんなが知らない場所を知っているように、すんなりと地図が解釈できたり、遠足に行こうと誘ったときも、運よくみーくんと出会ったりなど、明らかに”知っている”と思われる行動があります。
由紀はある意味、みんなの末路やこの世界の行く末を握っている存在なのかもしれません。またくるみにとっての由紀は、自分がゾンビになるかならないか知っている存在とも考えられますね。