『黒執事』26巻のあらすじ・謎・伏線のまとめと27巻の発売と内容予想





女性から絶大な支持を得ている『黒執事』の最新刊では新たな謎も浮上してきました。いよいよファンが待ち望んだあの瞬間も近づきつつあるようです。ここでは26巻についての謎や伏線考察、次なる27巻の発売時期を予想します。

※2017年12月31日更新

『黒執事』最新刊26巻のあらすじ


黒執事26巻(出典:Amazon)

『黒執事』の26巻では、ファントムハイヴ家のタウンハウスが襲撃され、ソーマが重傷を負い、アグニはソーマを護り抜いたまま殺害されました。一方で、シエルが坊ちゃんの前に現れたことで、かつてない展開を迎えています。そして、待ちに待ったファントムハイヴ襲撃事件の真相にも近づいていくのです。

*ここでは双子を区別しやすいよう現シエルを坊ちゃん、本物をシエルと表記しています。

シエルと”シリウス”の存在

蒼い星はシエルの”指輪”と関係している?

ブラバッドを初め、お星様がたが”蒼き星”と呼ぶのは何なのか、それは坊ちゃんがつけている「ファントムハイヴ家当主を示す指輪」だと考えています。コミックはモノクロで書かれているので分かり辛いと思いますが、指輪の色は深い青。26巻でヴィンセントの妻も、シエルにこう話していました。

「綺麗でしょう 星のきらめきを閉じ込めた深い青」

『黒執事』26巻133話から引用

まさしく、キラキラを閉じ込めた”蒼き星”そのものです。また、坊ちゃんの血液型がシリウスであること、双子ならば同じ血液型なので、シエル復活のための血液採集をしていたと考えていいでしょう。

”お星様がた”とは一体何者なのか?

25巻では、スフィアミュージックホールの首謀者と思われる4人の人物は、現在ホールが置かれている状況について焦りを見せていました。「どうなさるの」という言葉使いから、女性も含まれているようです。”お星様がた”の部屋は星ひとつ、星ふたつといった星の数で分けられています。

また、他の3つの部屋にいる人物は言葉を発しましたが、ひとつ星の部屋にいる人物は、一言も発していません。でも、ブラバットがこの部屋に向かって「何とかします」と報告しているようなので、ひとつ星の部屋にいる人物が、この事件の黒幕と考えられます。

この中にいるのは一体誰なのでしょうか。それは、オスロの言う人物にヒントがあります。

「人間が持たない知恵を持つ何者かが ちょっかいをかけることによって 関わる者の人生が変化したりするんだ」

『黒執事』25巻124話から引用

まさしくアンダーテイカーのことですね。彼が関わったピザール・ドールは、亡くなった人たちの、死後がすっかり変わり果ててしまいました。こういった事から、黒幕はアンダーテイカーであると考えています。

アンダーテイカーの目的は?

アンダーテイカーの目的は、なぜシエルを生き返らせたいのかという、理由にもあると考えています。アンダーテイカーが”誰か”を生き返らせようとしていることは分かっていますが、過去シーンで、双子の区別がつかなかったことにも意味があると。

「まぁどっちでもいいや 小生にとってはどっちもファントムハイヴだ」

『黒執事』26巻131話から引用

このセリフから、シエルに固執しているようには見えません。ただ、ヴィンセントの写真を見て涙を流していたことから、シエルの体を土台にして、ヴィンセントのシネマティックレコードを繋いだのではないでしょうか。

ヴィンセントが殺害されたとき、魂を回収した様子は描かれてませんし、シエルの魂をセバスチャンが喰らってしまったのであれば、シエルの中に入っているのは、シネマティックレコードが繋がれたヴィンセントの魂。

そして、アンダーテイカーにとってのファントムハイヴ伯爵はヴィンセントのことで、双子は「ファントムハイヴ」でしかないということ。アンダーテイカーの目的は、本来の”ファントムハイヴ伯爵”の復活なのかもしれません。

『黒執事』ミステリアスな葬儀屋アンダーテイカーの謎に迫る

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ソーマ襲撃事件を考察

かがんだソーマと、向けられた銃口の位置との関係

失血死事件により魂の回収にきたグレル・サトグリフの意味深なセリフが、この先の展開の大きな伏線となっています。スフィア・ミュージックホールの裏側を暴いた坊ちゃんが、事件の手はずを整えているころ、ファントムハイヴ家のタウンハウスには不穏な空気が漂い始めます。

大雨が降るなか、誰かが馬車でタウンハウスを訪れます。

「おお お前か!寒かったろう早く入れ!ちょうどアグニのグラブ・ジャムンができたてだぞ」

『黒執事』25巻125話から引用

そういってソーマは何も疑うことなく誰かを招き入れますが、その言葉から親しき仲であることが伺えます。ここでまず初めに注目して頂きたいのは、ドアを開けたソーマの目線の高さです。目線が下向きになっていますよね。

次に、ソーマがその人物に様子が変といって熱でもあるんじゃないかと下に向かって手を伸ばしています。また、その人物からソーマに向けられた銃口が、下から上に向けられていることから、ソーマより小さい人物ということになります。

ソーマは犯人を見ている!

「気やすく触れるな」という上から目線でものを言ういい方。これって坊ちゃんにも当てはまりますよね。ドアを開けたときのソーマの嬉しそうな顔からしても、タウンハウスを訪れたのは坊ちゃんと同じ顔をしたシエルである可能性が高いです。

そして、直後に訪れた坊ちゃんの顔を見て、いきなり殴りかかったこと。セバスチャンは、ソーマが混乱しているといいましたが、そうではないと思います。自分たちを襲った犯人を正面から見ているので、見間違うはずはなく、本人も犯人を見たとハッキリ断言しています。

「俺が見間違うはずがない あいつは・・・」

『黒執事』26巻129話から引用

ソーマは、この時点で坊ちゃんが双子の事を知らないので、シエルを坊ちゃんだと思い込んだ、そして殴りかかった、そう考えると辻褄が合いますね。

シエルがふたり!嘘つきはどっちだ”!?

”あの日”はよくもやってくれたなの意味は?

さて、ファントムハイヴ邸に戻った坊ちゃんの前に現れたのは、”ただいま”というシエルでした。この瞬間は、ファンが待ち望み、そして坊ちゃんが嘘をついていたことが明らかになった決定的な場面です。ところが、シエルはセバスチャンとい名に反応。かつて飼っていた犬の名前がセバスチャンでしたが、シエルは飼い犬の名という形で反応したようには見えません。

「そうか お前がセバスチャンか 直接会うのは初めてだね」

『黒執事』26巻130話から引用

セバスチャンは、シエルが悪魔儀式で亡くなった後に現れているので、シエルはセバスチャンという名前をつけられていること事態知らないはず。誰かに聞いていても不思議ではありませんが、その次。

「あの日はよくもやってくれたな」

『黒執事』26巻130話から引用

シエルはセバスチャンに直接会うのが初めてなのに、なぜ”あの日”という言い方をしたのでしょうか。ヴィンセントのシネマティックレコードを繋いだシエルだとすれば、あの日というのはファントムハイヴ家襲撃事件を指していると推測します。だとすれば、悪魔がセバスチャンになる前に、何かしらの関わりがあるかもしれませんね。

タナカは全てを知っている?

シエル復活で、周囲は驚きを隠せない状況のなか、ひとりだけ冷静に対応している人がいます。それがタナカでした。しかも、いつもお茶をすすっているミニチュアなタナカの姿はそこにはありません。

まるで”ファントムハイヴ家の当主”に仕えているかのように、15年前のタナカと全く同じなのです。そしてタナカは、全てを知っていて墓場まで持っていくつもりだったと・・・。あの襲撃事件から、シエルがどうやって復活したのかまでを知っているとすれば、事件の時タナカだけ生き延びたこと、犯人の顔を見たのに見ていないといったこと、ずっとリアルタナカの姿でいられないこととも関係があると考えます。

15年前のファントムハイヴ家の様子が明かされる!

白詰草の約束を考察!

15年前、シエルと坊ちゃんはこの世に生を受けました。そして、26巻では描かれていませんが、月刊誌の131話のタイトルに、”大切なキミに 白詰草の約束を。”と書かれているのです。

白詰草の花言葉は、幸福と復讐。そして、花冠を相手に贈る意味は「願いが叶わなければ復讐に転ずる」とあります。

130話の最後で、シエルが坊ちゃんに花冠を渡しているシーンがありますが、これは坊ちゃんへの復讐を意味しているとは限りません。シエルは坊ちゃんが大好きで、護ってあげたいと思っていたので、シエルの願いを打ち破った相手への復讐、もしくは坊ちゃんの復讐を意味しているのではないかと考えています。

活動派のシエルと臆病な坊ちゃん

シエルは明るくて活発、怖いもの知らずという子供でしたが、坊ちゃんは病弱で控えめな子供でした。坊ちゃんは前へ前へと進んでいくシエルを尊敬しながらも、羨ましいとも思っていたのです。そしてもうひとつ、坊ちゃんは自分が”おまけ”だというコンプレックスがありました。

坊ちゃんの夢は、おもちゃ屋さんになることで、現在ファントムハイヴ家が行っている事業と一致します。その夢をシエルに語っている時の坊ちゃんの顔は穏やかで、現在の冷たい表情の坊ちゃんとの差は歴然です。

27巻の発売時期と内容予想

『黒執事』の27巻の発売日はいつになるのか、心待ちにしているファンも多いと思います。これまでの発売日から27巻はいつ発売されるのか、どんなストーリーが展開されるのかを予想していきたいと思います。

過去の発売された傾向から見ていくと、だいたい5~7ヶ月ほどの間隔で発売されています。24巻が2016年12月27日、25巻が2017年5月27日、26巻が2017年12月27日に発売されているので、27巻の発売日を予想すると、2018年5月~7月あたりになると考えられます。

内容としては、26巻ではシエルと坊ちゃんの10歳の誕生日当日、遊びつかれて寝てしまったシエルと坊ちゃんが、6時に迎えに来るはずのタナカがいつまで経っても来ないこと。静まり返った屋敷に異変を感じたところで終わっているので、このまま襲撃事件に突入し、あの惨劇を目の当たりにするでしょう。また、悪魔儀式にまでもつれ込み、坊ちゃんとシエルの忌まわしい出来事まで一気に進むはずです。

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