『君の名は。』だけじゃない!新海誠の映画作品おすすめランキング

新海誠監督の第6作目となる映画『君の名は。』。2016年8月の公開後、瞬く間に人気に火がつき、日本映画興行収入ランキングでは240億円を突破!今回は、『君の名は。』で新海監督作品に興味が出た方のために、新海監督の過去5作品をランキング形式で発表します。

『君の名は。』のヒットについて


出典:映画『君の名は。』公式Twitter

なかなかヒット作に恵まれなかった新海誠監督。『君の名は。』のヒットは、ヒットメーカーの川村元気がプロデュースに加わったことが大きな要因とされます。川村は、文学的・芸術的とされる独特の新海ワールドをみんなが「面白い」と感じられるエンタメ色の強い作品へと昇華させたのです。

これからご紹介する新海監督過去作品には、川村元気が関わっていません。しかし、新海監督の原点が分かる貴重な作品ばかりです。新海監督過去作を観ることでより深く『君の名は。』を理解できるかも!?

第5位『ほしのこえ』


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新海監督過去作品第5位にランクインしたのは、2002年公開『ほしのこえ』(上映時間=25分)。キャッチコピーは「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。」です。

悲恋の物語を描いた映画

『ほしのこえ』は究極の悲恋の物語。物語の核となる人物は、長峰美加子と寺尾昇という中学生二人。近未来を舞台に、美加子は地球外生命体から地球を守るべく、国連軍の選抜艦隊にアサインされます。つまり、二人が地球と宇宙とに引き裂かれるという設定です。

鍵となるのは、二人の距離(空間的な距離&時間的な距離)。二人のやりとりが、もどかしくて切なくて…という感想も多いようです。この切ない感覚、『君の名は。』に通じるところがあります。

編集も脚本も美術も…声優さえも!新海監督が一人でこなす!

『ほしのこえ』は、編集も脚本も演出も美術も主演声優さえも全てを新海監督一人でこなした作品としてファンの間では有名です。(※昇役。ただし、後に発売された声優版では鈴木千尋が演じる) ただ、音楽だけは新海作品には欠かせない存在と絶賛されていた天門が担当しています。

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第4位『雲のむこう、約束の場所』


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新海監督過去作品第4位にランクインさせたのは、2004年公開の『雲のむこう、約束の場所』です(上映時間=91分)。新海監督としては2作品目となる映画。「あの遠い日僕たちは、叶えられない約束をした」!

眠り続ける少女と世界を救う!? セカイ系物語

『雲のむこう、約束の場所』の主要登場人物は中学生の女子1人に男子2人。戦争によりエゾと本土とが分断された状態で、エゾには本土からも見えるユニオンの塔という謎の巨大建造物があるという設定。

男子2人はこのユニオンの塔まで飛べる飛行機を自主制作しようと意気込み、ヒロインを塔まで飛行機で連れて行くという約束をします。しかし、ヒロインは突然眠り続けるという病にかかり…という物語。ヒロインの命を救うのか、それとも世界を救うのかといういわゆるセカイ系映画です。

ヒロインが眠りから覚めると記憶が全て飛ぶという設定などもあり、『君の名は。』の原型のような部分を見つける楽しさがある映画です。

難しいからこそ再見の楽しみあり

本作では、映画の冒頭とラストとでつながりに辻褄が合わないと感じられるところがあり、どのように解釈をするのかといった考察がファンの間では多数展開されています。一度映画を観ただけでは理解できず、二度・三度観返したくなる映画…というところは『君の名は。』と同じですね。

小説版を読めばラストの続きが描かれています。気になる方は小説版も合わせてどうぞ!

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第3位『星を追う子ども』


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『星を追う子ども』は、2011年の作品で、新海監督にとっては映画4作品目となります。これは、賛否両論ある作品です。なぜなら、ジブリのオマージュ作品だから!

かなりジブリな作品!オマージュ感満載!

『星を追う子ども』は、ヤバいぐらいにジブリな作品です。新海監督自身も宮崎監督へのオマージュをこめていると公言しています。

新海監督作品の特長の一つとしてよく挙げられるのは、文学的要素。『星を追う子ども』は、この文学的要素を軽くしてあります。ゆえに、ジブリが好きで『君の名は。』も何となく流行っているから観に行って、何となく感動した(再見するほどではなかった)という方には、まずこの『星を追う子ども』を観て、新海作品を攻略することをおすすめします。

画=手描き!声優も多数起用

本作は、得意のCG画像ではなく、日本の伝統的なアニメ製作の手法をとることを第一に考え、手描きにこだわって作られています。(※ただし、CGを封印したわけではなく、CGを駆使し正確に描いたものを手描きに直すという手法をとっています)

新海監督は声優ではなく俳優を使うことで知られていますが、本作に限っては多数の声優を起用しています。特に森崎役の井上和彦の安定感はスゴイの一言。演技派揃いの声優たちのおかげで物語がグッとよくなっています。

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第2位『言の葉の庭』


劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD(出典:Amazon)

新海監督が『君の名は。』の一本前に発表したのがこの『言の葉の庭』です。新海監督的には初の「恋」の物語ということですが、他作品でも根底にあるのは「恋」「愛」じゃないか?と思うのは私だけでしょうか?まあ、でも、その「恋」色が全面に出ている…しかもちょっと大人の切ない感じが出ているのが『言の葉の庭』です。(上映時間=46分)

『言の葉の庭』は新海誠監督の史上最高の映像美を堪能できる傑作!

2017.04.03

雨の美しさに感動する作品

『言の葉の庭』も、新海作品らしく映像美を堪能できる作品です。本作で特に美しいのは、雨の描写。というか、作品の8割が雨を映し出しているのです。雨というと暗いイメージがありますが、この作品の中の雨は実に美しいんです。緑と光と雨の調和が見事!もちろん、登場人物の心象風景と重ねるという技法をとっているため、激しい雨の場面もあります。

また、音楽は大江千里の『rain』を秦基博がカバーしています。雨のシーンに『rain』がエモーショナルに響くと、なんとも言えない美しさにため息が漏れます。

大人の女性なら分かる苦しさが描かれる

『言の葉の庭』は、観る人を選ぶ映画だと思います。ズバリ対象者は、25歳~32歳ぐらいまでの大人の女性。しかも、今までけっこう真面目にイイ子に生きてきた女性限定です!

たぶん、こういう女性がこの映画を観ると泣いてしまうのでは?と。『言の葉の庭』は、光と雨とが織りなす美しい景色が売りで、その雨が時に冷たい矢となり、時に温かい慈雨となり、主役のユキノの心に染みこんでいくような描写を多用しています。

ちなみに、主役のユキノは高校教師で、男子生徒との淡い恋が描かれています。その切ない感じは万葉集の世界を写し取ったかのような世界観。今も昔も恋する切なさは共通なんですね。

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第1位『秒速5センチメートル』


秒速5センチメートル [DVD](出典:Amazon)

興行収入的にランキングすれば、『言の葉の庭』が1位に来るんですが、やっぱり『秒速』を観たときの衝撃度は凄まじく…これに勝るものは無しということで、1位は新海監督にとって3作目となる『秒速5センチメートル』です。

筆者はこれを観た後、しばらく立ち上がれなかったほど印象の強い作品です。キャッチコピーは「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。」です。(上映時間=63分)

バッドエンドでも鬱映画でもない?『秒速5センチメートル』を考察してみた

2017.03.08

美しすぎる描写に息をのむ!

『秒速』のポスターやDVDの表紙をみれば、誰もがその美しさに息をのむことでしょう。この美しさは『君の名は。』に通じていると感じると思います。そして、『君の名は。』よりもなんだか切ない印象と思った方、正解です!『秒速』はそういう作品です。ポスターなどの作画の印象が、まんま、作品を観終わった後の印象とイコールな作品なんです。

『秒速』は美しい桜が舞い散る景色が有名ですが、筆者としては、登場人物たちの心情がしんしんと降る雪に表現されていたりするところに鳥肌が立ちます。音楽も山崎まさよしの「One more time, One more chance」がバッチリはまっています!

文学的要素の強い作品!衝撃を受ける展開

登場人物は主に貴樹と明里という小学生の二人。3話構成で、

・1話目=小学生~中学時代の二人の話
・2話目=貴樹は高校生になり種子島に転校。そこで出会った花苗との物語。
・3話目=貴樹は大人に。迷いの只中にある。

となっています。で、この映画はわずか60分しか無いんですが、メインはわずか10分たらずの3話目!もうここがとっても文学的!ここを観て、「もう…どういうことよ!?クズやな、貴樹…」と、筆者は立ち上がれなくなりました。「鬱アニメ」の呼び声も高い本作。『君の名は。』の終わり方とは180度違う新海監督の真骨頂を堪能してください。

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新海誠監督の過去作を観ればより深く『君の名は。』を理解できる!


出典:映画『君の名は。』公式Twitter

新海監督の過去5作品をランキング形式でご紹介しました。どの作品も実は『君の名は。』に通じるところがあり、過去作品を観ればより深く『君の名は。』を理解できること間違いなしです!

『君の名は。』で新海作品にハマった方は、ぜひ過去作にもチャレンジしてみてくださいね。

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