『銀魂』の長い連載の中で、この2人って仲が良いとか良い雰囲気などファンの間でも言われるカップリングがあります。こちらではファンの間でもよく話題に上がる2人について、アニメや原作でのエピソードやセリフなどから、本当のところどうなのか、今後どうなっていくのかを考察してみました。
記事の目次
『銀魂』ファンの間で話題にあがるカップリング
『銀魂』の主要キャラには恋愛要素が絡むエピソードはあまりありませんし、人気キャラともなると特定のキャラとくっつく、というようなことはおそらく難しいだろうとは思いますが、それでも、この長い連載の中で、このキャラとこのキャラってよく一緒にいる、とか、片方が「好き」というオーラを全面的に出しているとか、そういった組み合わせというのはあるものです。
ここ最近では「愛染香篇」で銀時と月詠の仲が急接近したのではとファンの間でも話題になりましたが、そのほかに「この2人ってどうなってるの?」と話題に上がる組み合わせが、近藤と妙、沖田と神楽ではないかと思います。ここでは、アニメや原作で起こったことやセリフなどから、それぞれの2人の関係について少し独自の考えも織り交ぜながら考察していこうと思います。また、ポロリ篇で、桂と幾松について補完がありましたので彼らについても、そして、番外編として個人的に気になる全蔵と猿飛あやめについても考察してみました。
もう結婚したらいいのにと思う人は多い?近藤勲と志村妙
はじまりは「ケツ毛ごと愛します」
近藤と妙の2人は、近藤が一方的に妙に愛を叫び、全くその気持ちを隠すことなくまっしぐらである様子が描かれています。時にストーカー行為に及ぶこともあり、「ストーカーゴリラ」呼ばわりされることも。
そんな2人の出会いは、作品のかなり初期の方で、アニメ8話「粘り強さとしつこさは紙一重」でした。妙が働いているキャバクラに近藤が来て「俺なんかどうせモテない」などと愚痴った挙げ句、「もしお妙さんの彼氏のケツが毛だるまだったらどうするよ?」と投げかけるのですが、妙は「ケツ毛ごと愛します」ときっぱり返し、それに近藤がすっかり惚れてしまったというわけです。
初期に比べ、妙の態度には変化が見てとれる
一見、近藤の一方的な片想いのように見える2人ですが、連載を追うごとに妙のほうの態度が少しずつ変わってきているようにも見えます。この2人は絡むことが非常に多いので全てを挙げることはできませんが、「さらば真選組篇」で近藤が見廻組に捕らわれてしまった時に、ストーカー行為がなくなったことに「ちっとも楽しくない」と寂しそうな表情をしていたり、キャバクラで喜喜が暴力を働いたときに「あの人はこんなことしない」と近藤を思うセリフを言ったり、銀時や土方らが近藤奪還のために黒縄島に乗り込む際に、途中までではありましたが危険な中を同行したりと、明らかに初期に比べて近藤に対しての気持ちに変化が表れているのがわかりますし、少なくとも拒絶はしていないというのが分かります。
もっとも印象的だったのは、真選組が江戸を去る際、妙に素直に顔出しできずにまたストーカー行為をしていた近藤に声をかけて招き入れ、始終いい雰囲気で言葉を交わしたあと、敬礼をして近藤を見送ったというエピソード。近藤と妙に関しては、近藤はきっと一途だと思いますのであとは妙がそれに応えるだけでは、と見るファンが多いようです。次に2人が出会う時に、どんなふうにお互い接するのか、とても楽しみです。
似た者同士?喧嘩するほど仲が良い?沖田総悟と神楽
アニメや原作で共闘シーンも多い2人
沖田と神楽も、原作・アニメでよく絡むことが多く、真選組と万事屋ということで共闘することも多いですね。神楽はあの沖田が実力において一目置くキャラでもありますし、また、出会えば子供じみた争いをしたりと、客観的に見ても神楽はともかく沖田は神楽の前では普段見せないところを見せているのではと思います。
共闘シーンで印象的なのはアニメ186話、187話のいわゆる六角事件のエピソードで、このとき沖田は他の人にはおそらく絶対言わないだろうなということを神楽に語りますし、神楽は神楽なりに沖田を理解していたからこそここに駆けつけて一緒に行動したのだろうなというのがよく分かります。
また、神楽が仮病を使うエピソードでは他のみんなが騙されているのに沖田だけはそれを見抜き、「こいつは俺と決着つけるまで死んだりなんかしやせんよ」というシーンもありました。深読みも色々できますが、その後のやり取りからストレートに受け取るなら「沖田だけは神楽がそんなタマじゃないことを見抜いていたんだなあ」という感想がすぐ浮かびます。
沖田が神楽にプロポーズ!?
沖田と神楽について特にファンの間で話題になったのが、アニメ280話「鬼か人か」で、「嫁の貰い手がなくなりそう…」と嘆いた神楽に「だったら俺がもらってやろーか」と返したシーンかと思います。「沖田が神楽にプロポーズした!?」かと思いきや、オチとしては「三食メシつき、静かな生活を送れるマイホームは用意してるぜ」と、要するに「御用改めである」となるわけなのですが、それにしても一瞬でもそんな誤解をうけそうなジョークを沖田が言うのが驚きでした。プロポーズではなかったものの、「誤解を招いても別にいいか」という相手を選んでいるのでは?とも思えるのです。
「さらば真選組篇」で、沖田が江戸を離れる際に最後に会ったのが神楽だというのも素敵な話だなと思います。近藤は、別れの際に自分が惚れている妙のところに行っていました。それの対比として描かれているのだとしたら…、やはり沖田にとって神楽は何か特別な存在なのではないでしょうか。相変わらず喧嘩をして憎まれ口を言いあっての別れでしたが、彼ららしくて微笑ましかったですね。
2人とも人気ランキング上位のキャラですのでストーリー内でくっつくことはなさそうだなとは思うものの、今後もこのような「仲の良さ」を見せていってくれそうですね。
アニメ「ポロリ篇」で大きな補完がされた・桂小太郎と幾松
原作で大反響だった「一杯のラーメン」がポロリ篇でアニメ化
桂小太郎と幾松は、これまでアニメでは39話「メニューが多いラーメン屋はたいてい流行ってない」くらいしか絡みがありませんでしたが、それがかなり濃厚でいかにも「大人の恋」を感じさせるものだったとして、この2人その後どうなったんだろうとファンの間でも話題にあがることが多いです。
その後の桂と幾松が描かれたとして話題となった「一杯のラーメン」というエピソードが「ポロリ篇」でアニメ化されました。このエピソードでは幾松の実家が老舗反物屋であることや幾松の父があの「武蔵っぽい人」だったという衝撃の事実も明かされましたが、エピソードを通してずっと、桂が幾松のために奔走し、わだかまりのあった父との仲をも取り持ったのが素敵だなと思いました。
あとは桂が一歩踏み出すだけなのでは…?
桂は攘夷志士、そして幾松の夫は攘夷志士に殺されているので、幾松は攘夷志士に良い感情は持っていません。立場だけでいえば、桂は独身ですし幾松も未亡人、なんら後ろめたいこともないわけですが、そういった大人の事情があるので一筋縄ではいかないわけです。ただ、桂は、最初に出会った時以降も幾松の店にはしょっちゅう通っているようですし、視聴者にとっては久しぶりの幾松再登場となった「一杯のラーメン」内でもこの2人はかなり親し気な、遠慮のないやり取りをしていましたので、よい関係は築いているのだなと思います。
「一杯のラーメン」の中で銀時が桂に「ヅラ、お前ひょっとして幾松と〇〇〇までいった?」と突っ込むシーンもありますし、客観的にみてもこの2人は良い雰囲気に見えるのでしょうね。おそらく、桂が、もろもろの問題を脇にどける形で一歩踏み出せば、この2人はうまくいってしまうんじゃないかな、とも思います。ただ、桂も幾松もお互い「大人」なので、決定づける関係よりは、なんとなく曖昧な関係を続けているほうが良いと思っているのかもしれません。桂と幾松は今後もそっと見守っていきたい、そんな2人ですね。
番外編・服部全蔵と猿飛あやめ
猿飛あやめは銀時に想いを寄せているが…
猿飛あやめというと、銀時が好きすぎてストーカーと化している、というイメージが強いかと思います。さらにドMなため、銀時にいくらうざったがられてもそれが逆に快感となり、やめられないでいるという…
そんな猿飛ですが、「将軍暗殺篇」で服部全蔵と幼馴染みで同じ御庭番衆として将軍に仕えていたことが判明しました。服部全蔵といえば作品内ではいつも痔に悩まされている、というネタキャラとして扱われることが多かったキャラですが、将軍暗殺篇ではかなりシリアスでかっこいい役柄を演じており、そのこともファンの間では話題となりましたが、全蔵の真意をいち早く見抜いていた猿飛が彼を助けて逃がそうとしたり、逆に猿飛が重傷を負ったときは全蔵が助け、と全蔵と猿飛の関係にも注目が集まりました。
「俺はブス専だが、猿飛…てめェのブサイクな泣きっツラおがむのはもう御免だ」
極め付けは、全蔵が猿飛に言ったこのセリフでしょうか。自らを「ブス専」と言う全蔵が「てめェのブサイクな泣きっツラ」というのは、それは遠まわしに猿飛は好みだと言っているようなものでは…?そしてこのセリフのあとに「もう俺の前では泣かせねェ」と続くのですが、これはもう実質プロポーズでは!?と、放送時にはファンの間に衝撃が走りました。
幼馴染みであり、同業ということもあってか、作品内では全蔵が猿飛を気にかけるような様子は時々描かれていました。猿飛の矢印は銀時へ向いているのかもしれませんが、全蔵はなんとなく猿飛を見守っていたところもあったのかもしれませんね。将軍が、結局は暗殺されてしまったことで全蔵もだいぶふさぎ込んでいましたが、そんな彼を救ってあげられるのはやっぱり猿飛しかいないのでは…そう思います。
『銀魂』気になる2人は今後結ばれるのか?
ここまで、ファンの間でも話題にあがるキャラ組み合わせについて書いてきました。『銀魂』も最終章に突入していると言われ、そろそろ決着がつくのでは、とも言われていますが、『銀魂』という作品に長く触れてきた方々にとっては、最後に恋愛系でまとめてくるとも思えないというのが正直な気持ちではないかと思いますし、今更ラブストーリーが見たいというわけでもないでしょう。
ですので、主要・人気キャラ同士が完全にくっつくという決定的なことはおそらくないのでは、と思いますが、なんとなく、そうなんとなく、ほのぼのした微笑ましい雰囲気は残してもらってもいいのかなあと、少し期待したいですね。