黒バスや最遊記などアニメOP曲多数!GRANRODEOの人気曲を総まとめ





『黒バス』『文スト』『最遊記』などこれまでアニメOP・EDに多数曲を提供してきたGRANRODEO。2017年9月には武道館公演を行い、その活動は単なるアニソンアーティストにとどまりません。2018年1月のアニメ『七つの大罪 戒めの復活』のOP曲も決定した彼らの人気曲を厳選して10曲ご紹介します。

アニメタイアップ曲多数!GRANRODEOとは


出典:GRANRODEO_staff‏公式‏Twitter

GRANRODEOは声優の谷山紀章(KISHOW)とギタリストの飯塚昌明(e-ZUKA)によって2005年に結成されたロックユニットです。結成のきっかけは、2005年にTVアニメ『君が望む永遠』の主人公・鳴海孝之のキャラクターソングを作曲する際、そのCVを務めていた谷山が作詞を、そしてギタリストの飯塚が作編曲を担当したことでした。

その後はアニメタイアップ曲を中心に曲を発表していき、2012年4月から放送開始された『黒子のバスケ』でOP曲『Can Do』を提供、その後同作品では6曲のOP曲を手掛け、これが彼らの知名度を上げていくことになります。『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』や『文豪ストレイドッグス』、そして2017年夏には『最遊記RELOAD BLAST』にもOP曲を提供しており、その都度コンスタントにオリコンチャートにくい込む活躍をみせています。

なお、GRANRODEOのロックユニットとしての実力は高く、2009年には「V-ROCK FESTIVAL ’09」に参戦したり、2010年5月には日本武道館で結成5周年記念ライブを開催しています。ちなみに男性声優として武道館で単独ライブを行ったのは谷山が初めてでした。

それでは以下、ファンからの人気が高いもの、カラオケなどでよく歌われていく曲を中心に、ご紹介していきます。

move on!イバラミチ┃『最遊記RELOAD BLAST』OP

GRANRODEO / move on! イバラミチ – short ver.

「move on!イバラミチ」は2017年7月から放送のアニメ『最遊記RELOAD BLAST』のOP曲で、2017年8月2日にリリースされました。彼らはほとんどの場合、作品のために曲を書き下ろしており、このアニメでも書き下ろした曲を提供しています。

「イバラミチ(いばら道)」というタイトルそのものが、『最遊記』シリーズの主人公三蔵と、悟空・悟浄・八戒のこれまでの歩みを表していて、うまいなあと思います。その他、「遊び尽くせない明日が今日も控えて それこそ本望と記す道なら」や「何度も引き返しては歩み止めず来た道」など、三蔵一行の決して楽ではない、それでも前に進まなければならない生き様、そして一見シリアスだけど彼ら自身は案外気楽にやっているところを見事に表現しています。

ちなみにイメージの元は「西遊記」だったそうで、楽曲的にもチャイニーズな曲調は意識したとのこと。MVにもそれっぽい雰囲気が取り入れられており、遊び心も感じられて楽しい作りになっています。

少年の果て┃『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期ED

GRANRODEO / 少年の果て – short ver.

「少年の果て」はアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の第2期ED曲として提供され、2016年11月23日にリリースされました。これまでも数々のアニメとタイアップしてきた彼らですが、実はED曲を担当するのはこれがまだ2回目という結構レアなケースです。

あの「ガンダム」とタイアップするということでの反響はかなり大きかったそうで、「ガンダム」というブランド力がいかにすごいかを改めて実感したそうです。曲調はミドルテンポでちょっと哀愁帯びたロックバラード調となっており、これまでOP曲でアップテンポでかっこいいロックを聴かせてくれることが多かっただけに、意外な感じだと思ったファンも多かったかと思います。

歌詞については、KISHOWが自身の目線で「少年期」をテーマに書いてみたものだそうです。オルフェンズは少年たちが戦う物語でもありますから、そんな彼らに向かって投げかける言葉のようにも感じますね。「人は苦さを知ってこそ甘さを味わえる」なんていう歌詞は彼が歌うからいいんだとも思います。人生をある程度知っているから説得力が出るのだと思うので。

TRASH CANDY┃『文豪ストレイドッグス』OP

GRANRODEO / TRASH CANDY – short ver.

「TRASH CANDY」は、アニメ『文豪ストレイドッグス』のOPとして起用されました。2016年4月13日にリリースされ、オリコンチャート最高位9位を獲得しています。

イントロからかなりシンセがフィーチュアされた作りで、全体的にザクザクしたロック調、サビは彼ららしい爽やかさでまとめる、というスタイル。作曲に関してe-zukaはきちんと原作を読んだ上でのぞみ、何度か作りなおしを重ねて辿り着いたと語っています。また、曲のタイトルは、作品タイトルの「文豪」と「ストレイドッグス(野良犬)」の対比と合わせ、「TRASH(ゴミ)」と「CANDY(キャンディー)」という、真逆な意味の単語をつなげたとのこと。言葉遊び的なものも感じられ、こういったあたりはGRANRODEOらしいと言えますね。

作詞の部分に関してKISHOWは、「僕らの未来は加速していくだろう」や「空虚な日常が理想郷へ変わる」という部分にメッセージをこめた、としています。印象的な部分、「中二病なしに生きるこの世界を想像してごらんよ」については、「中二病」という言葉を悲観的にとらえるのではなく敢えて好感のもてるものとしてとらえ、受け止めていくという、KISHOWならではの思いがこめられています。ぜひとも歌詞と合わせて聴いていただきたい曲です。

メモリーズ┃『黒子のバスケ』第3期第2クールOP

GRANRODEO「メモリーズ」short ver.

「メモリーズ」はアニメ『黒子のバスケ』の第3期2クール目のOP曲。2015年6月3日にリリースされ、オリコンチャート最高位6位を記録しました。彼らにとって『黒子のバスケ』とのタイアップはこの曲で6曲目となり、また、シリーズもこれで最後だったということもあり、色々と感慨深いものもあったようです。e-ZUKAはこの曲について特に難産だったと述べ、出来上がるまでにはプロデューサーと何度もやり取りがあったとコメントしています。

作詞を担当したKISHOWは、「サビが一番歌いづらかったので、印象的な言葉を持ってこようと思った」と、歌詞中の「愛をくらえ」というフレーズが出てきた由来を語っていました。

タイトルの「メモリーズ」も、最後だからという意味合いもあり、また、自分たちはまだまだこれから、という思いもこめられているそう。『黒子のバスケ』に提供した曲の中では唯一のマイナー調の曲、これまでにないGRANRODEOのカラーが感じられるかと思います。

Punky Funky Love┃『黒子のバスケ』第3期第1クールOP

GRANRODEO「Punky Funky Love」short ver.

「Punky Funky Love」はアニメ『黒子のバスケ』の第3期のOP曲。2015年1月28日にリリースされ、オリコンチャート最高位は8位を記録しました。

曲は、タイトルの通り、ファンキーではじけた曲調、いかにも「青春パンク」という感じがします。バックに入っているシンセや全体的なピコピコ感は80年代の音楽性をちょっと感じさせ、とても楽しい曲になっています。この曲は『黒子のバスケ』に提供する5曲目の曲ということで、「まだやっていないテーマはなんだろう?」から始まったそうです。「love」という言葉が入っているあたり、男の子キャラだらけのアニメとしては異色かもしれませんが、そのあたりがシリーズとの信頼関係を表しているのかもしれません。

作品に向けたメッセージとしては、サビの部分の「てっぺん取らじ 世は常に無常 未来の良し悪しは己で決めろ」というところに込めた、とKISHOWはコメントしています。曲の中に「Can Do」や「RIMFIRE」など過去提供してきた曲名を織り込むというシャレっけめいたところも彼らならではですね。

変幻自在のマジカルスター┃『黒子のバスケ』第2期第2クールOP

GRANRODEO「変幻自在のマジカルスター」short ver.

『変幻自在のマジカルスター』はアニメ『黒子のバスケ』の第2期第2クール目のOP曲として起用されています。2014年2月12日にリリースされ、通常盤などのほかアニメ盤も発売されました。

青春真っ只中の男の子、女の子の恋を全力で応援するような、そんな内容の歌詞ですね。「がんばれ男の子」や「35連敗」からするにまだまだ不利な戦況のようなのが微笑ましいです。ただ、歌詞の中には「Go to guy」という、「頼れるエース」を意味するNBA用語が使われていたり、「Dum Dum響いてる」などバスケを連想させるものもあり、アニメの内容に寄せてきているところはさすがといったところでしょうか。

The Other self|『黒子のバスケ』第2期第1クールOP

GRANRODEO 「The Other self」short ver.

「The Other Self」はアニメ『黒子のバスケ』の第2期OP曲として起用されました。2013年10月16日にリリースされ、同年10月25日放送のミュージックステーションにて9位にランクインしました。実はその前の週ではランクインしていなかったのですが、ランクアップを果たしての登場ということで、当時アニメソングがこのような形でランクインするのは異例のことだったので、いかに人気があったかを象徴する形ともなりました。

歌詞についてKISHOWは、スポーツ誌でイチローやマイケル・ジョーダンなど一流選手のインタビューを読み、そこで彼らが語っていた「自分に負けない」ということをテーマとしたと語っています。タイトルの「The Other Self」とはもう一人の自分という意味なのですね。曲調はメロディアスでスピード感にあふれ、動きの激しいバスケというスポーツのイメージにぴったりです。曲を聴けばアニメの名シーンが…というファンも少なくないでしょう。

Can Do|『黒子のバスケ』第1期第1クールOP

GRANRODEO「Can Do」short ver.

「Can Do」はアニメ『黒子のバスケ』の第1期OP曲です。2012年4月8日にリリースされていますが、未だにカラオケではよく歌われている、ファンには大人気の曲の1つです。

この曲も『黒子のバスケ』主題歌の話が来てから書き下ろされた曲で、アニメ制作側からは「切なさとかそういうのが入らない、底抜けに明るい曲」という要望があったそうです。作詞をしたKISHOWいわく「バスケ部等の部活に所属している中高生が共感できるような青春さを感じさせるポップパンクで、青春感を表現するためサビの高い箇所を地声にしている」とのこと。

特に「弱さをウリにしたって前になんか進めやしないんだぜ」や「そこから前を向いちゃって 歩け 走れ 何度でも」などの部分はちょっと間違えるとクサくなりがちですが、KISHOWの綺麗なハイトーンで歌われると素直に心に入ってくる感じがします。疾走感にあふれた明るい楽曲も、黒バスアニメにぴったりですね。

ROSE HIP-BULLET|『咎狗の血』OP

[Official Video] GRANRODEO – ROSE HIP-BULLET –

「ROSE HIP-BULLET」は、アニメ『咎狗の血』のOP曲として起用されました。2010年10月27日にリリースされ、オリコンチャート最高位
7位を記録。これは、彼らにとって初の、トップ10シングルとなりました。

全体的に疾走感あふれる曲調、KISHOWの熱いヴォーカルが印象的です。GRANRODEOの、「ロックユニット」的な部分がはっきり表れた曲で、当時はアニメ関係なくこの曲がかっこいいから買った、という人も多かったですし、ロック好きならぜひ聴いてみるべしといった意見も見られました。なお、アニメ『咎狗の血』では、KISHOWはグンジ役としても出演しており、e-ZUKAは劇中音楽でも参加していました。

慟哭ノ雨|『恋する天使アンジェリーク〜かがやきの明日〜』OP


慟哭ノ雨(出典:Amazon)

「慟哭ノ雨」はアニメ『恋する天使アンジェリーク〜かがやきの明日〜』のOP曲で、2007年1月24日にリリースされました。KISHOWによれば何度も歌詞の書き直しを行った曲で、初期段階の歌詞には「慟哭の〜」の単語もなかったというエピソードがあります。

この曲は彼らの10周年を記念したベスト盤「DECADE OF GR」にも収録する際に再録されています。KISHOWは、昔に歌った歌について稚拙だったと感じることはあってもそれが「当時の自分」であるのだから誇れる、と言いつつ、この曲に関してだけは「録り直したい」と思っていたそうです。そこには「今の自分ならこう歌う」という思いもあるようで、ファンとしてはそれなら「今のKISHOW」を是非聴かせてください、という気持ちになりますね。当時のものと再録盤を聴き比べるのもいいかもしれません。