話が進むにつれ伏線が気になってきた『アイドルタイムプリパラ』。そのカギを握るのはやはり、強烈な個性を放つ新ヒロイン・夢川ゆいです。彼女のこれまでの活躍を振り返り、今後の展開を予想してみました。
記事の目次
『アイドルタイムプリパラ』“ユメかわ”ヒロイン・夢川ゆい
プロフィール
- 学年:アボカド学園小学部6年A組
- 誕生日:8月18日(米の日)
- 血液型:AB型
- 好きな食べ物:ごはん、わたあめ
- 口癖:「ユメ~」という接頭語、「ユメかわ」、「やる気元気寝起き」 など
- 使用ブランド:FantasyTime
- チャーム:ラブリー
- CV:伊達朱里紗
『プリパラ』の続編『アイドルタイムプリパラ』のヒロイン。全寮制のアボカド学園の生徒で、同じくヒロインの真中らぁらとはクラスも寮の部屋も同じ。「ユメかわ」なアイドルになることをずっと夢見ていて、新しくできたパパラ宿のプリパラでデビューした新人アイドル。妄想癖が強く思い込みが激しいですが、それをコーデデザインや編み物などにも生かしています。
パパラ宿の男子プリパラ、通称ダンプリの人気アイドル「WITH」のメンバーである夢川ショウゴとは、2歳違いの兄妹で、仲が悪いです。その理由はショウゴが女子アイドルに否定的であることや、小さいころからのいがみ合いにある様子。
お米好きキャラとしても突出していて、JA全農からお米応援大使に任命されました。
「ユメ」「タッキー」…前作ヒロインを喰った強烈な個性
パラネタ アイドルタイムプリパラ タッキー めもすた!(出典:Amazon)
新ヒロイン・ゆいは、前作ヒロインのらぁらに比べ、かなり強烈なキャラクターです。その大きな理由は2つあり、まずは強すぎる妄想癖。すぐに自分の夢の世界に入り込み、その間は瞳が宇宙のようにキラキラになってしまい、周りの声は聞こえていないし現実が全く見えていません。
そしてもうひとつは、お米が大好きすぎて登校・外出中も肩からマイ炊飯器をかけているという、前代未聞の謎習慣。また、おにぎりをおかずにご飯やうどんを食べることも日常茶飯事です。
さらに恐ろしいのは、これらの個性が回を追うごとにパワーアップしているということ! 特に妄想はすでに夢見がちな少女の域を超えていて、苦しい時にはぶっ飛んだ世界を思い描き現実逃避をすることでのりきることもしょっちゅうです。夢とご飯の力で突き進むとにかくパワフルなヒロイン、それが夢川ゆいなのです。
すでに息ぴったり!W主人公らぁらとゆいの関係
らぁらとゆいのW主人公で始まった『アイドルタイムプリパラ』。最初こそらぁらが神アイドルであることを信じなかったり話がかみ合わなかったりと、齟齬(そご)のあった2人ですが、じきに息ぴったりのいいコンビとなりました。
第1話でみれぃの台詞を借りてゆいを励まし、OP冒頭ではゆいの手を引いて昇っていく様子が描かれているらぁら。これらが象徴する通り、『アイドルタイム~』ではらぁらが先輩としてゆいを導く立場にあります。そのせいもあり、らぁらはどちらかというとゆいの軌道修正やツッコミ役を担っています。
しかし2人は同い年、同じ目線の仲間でもあり、これまで機会に恵まれなかっただけで、ゆいのアイドルとしての実力はかなりのもの。二人三脚でパパラ宿のプリパラを盛り上げることに務めていて、第4話ではらぁらのチームメイトであるみれぃが、ゆいにらぁらをよろしくと頼むほどに。W主人公として、ガッチリ二馬力で頑張っています!
パパラ宿プリパラに貢献大!ゆいのこれまでの活躍
パパラ宿にプリパラができる以前から、アイドルになることを夢見て歌にダンスに衣装デザインにと励んできただけあって、ゆいのパフォーマンスは最初からハイレベルでした。おそらく第1回のゆいのライブを見て、衣装や歌声のかわいさに惚れ込んだファンも多いことでしょう。
またゆいはアイドルデビューと同時に、オープンしたばかりのプリパラの発展に努め、らぁらとともに着実に成果を上げてきました。さらに第1回アイドルグランプリでも優勝するなど、新人ながらプリパラへの貢献度は高いです。
しかしさらにすごかったのは第2回グランプリでのこと。ライブ前に優勝を祈ってくれるらぁらに対し、ゆいが語ったのは自分の勝利ではなくパパラ宿プリパラの発展への想いでした。決着がついた後も優勝者のゆいを素直にたたえ次の健闘を約束し、すでにプリパラに対し神目線なのです。夢川ゆい、すでに大物の風格!
『アイドルタイムプリパラ』はゆいの成長物語となるか
プリパラの外=「現実」では問題児?ゆいの課題
女子プリパラ内では新人離れした活躍を見せるゆいですが、プリパラの外では今のところ成果を上げた様子はありません。むしろテニスと野球ではチームの足を引っ張り、ダンプリ潜入の際はステージの邪魔になり、ポッカイドウでも迷子になって皆を困らせました。こういった欠点もゆいの魅力のひとつですが、女子プリパラの中と外で力量の差があまりに大きく感じられます。
前作ヒロインのらぁらは、アイドル活動を通してトモダチに勇気を与えたり、校長の頑なな心を動かしたりと、「現実」に影響を与えてきました。それに対しゆいは、虹色にのや地獄ミミコの勧誘も彼女自身の力で成し遂げたとは言い難いし、プリパラの外ではらぁらや兄・ショウゴにフォローされることが多いです。
今のところ「ユメ」を見る心だけで突き進むゆい。彼女がクライマックスに向けて物語を盛り上げるには、「現実」をも動かすさらなる力が必要なのではないでしょうか。
「ユメかわなアイドルになる」って具体的にどういうこと?
ゆいが夢に向かって頑張る姿を描く『アイドルタイムプリパラ』。そんな彼女の夢は、第1話から何度も語っているとおり、「ユメかわなアイドルになること」です。しかしこの夢について、具体的には説明されていません。一体何をなせば、彼女の夢は叶えられたことになるのでしょうか。
ゆいはすでにユメかわなアイドルとしてデビューしたし、その活動は反対派だった校長先生の支持も得て、第1回グランプリでは優勝を果たしました。単に「なる」だけなら充分叶えられているように思えますが、それでもゆいは依然として同じ夢を見続けています。
これについては前作『プリパラ』における「神アイドル」と同じように、当面はあいまいなまま進んで最終的に実現が描かれるのかもしれません。しかし「ユメ」と「時間」をテーマに掲げて始まった今作なので、一区切りとなる4クールでいったん何らかの答えを出すのが妥当でしょう。
「ユメ」と「時間」というテーマは夢を追うゆいの成長?
ゆいの現実でのダメな子ぶり、依然同じ夢を追っていること、そして作品自体のテーマが「ユメ」と「時間」であることを踏まえると、『アイドルタイムプリパラ』は、ゆいの成長物語となるのではないでしょうか。その根拠は、ゆいの持ち歌「チクタク・Magicaる・アイドルタイム!」の歌詞にもあります。
「ときめきシンギュラリティ
形のないモノこそいつだって
ほしいよ!」出典:『アイドルタイムプリパラ♪ソングコレクション ~ゆめペコ~』「チクタク・Magicaる・アイドルタイム!」 伊達朱里紗(歌)
シンギュラリティとは、人工知能が人間の能力を超えるという技術的特異点のこと。おそらく歌詞では夢が現実を超える瞬間という意味で用いられていて、物語でもいつかその時がやってくるのでしょう。ゆいが夢を追い続けたその先に、きっと現実をも動かすような奇跡を起こし、ヒロインとしての成長を見せるはずです。
これまでにもゆいはWITHのライブを見て観客に楽しんでもらうことの大事さを学んだり、思い出の地で兄の優しさに気づいたりしてきました。このように内面的・人間的に成長し、人々に本当の感動と「ユメ」を与えられるアイドルになっていくのだとしたら、その度に神回がやってきそうです!
謎のボーカルドール・ファララ、ガァララとの関係
まだ謎の多いボーカルドール、ファララ。ゆいは彼女の眠る時計塔の内扉を開け、彼女から初の夢レアコーデを与えられたアイドルとなりました。それはおそらく、夢の力で時計塔の時を動かした最初のアイドルだからでしょう。
これまでのパターンから考えると、1stシーズンのクライマックスは、ゆいが夢の力で他のアイドルたちを率いて、ファララを眠りから解放させる展開となるはずです。いわばプラスのボーカルドールであるファララに必要なのは女の子の夢の力で、マイナスのボーカルドールであるガァララは、それを否定する存在。パパラ宿では女の子がアイドルになることが受け入れられていなかったことも2人のボーカルドールと関係があるのだとしたら、やはり現実に働きかけるほどのゆいの夢の力が必要となりそうです。
チームを組む可能性は?らぁらとの別れも?
軸はゆいの成長とファララたちを救うことだろうという予想は立ってきましたが、まだまだどんな展開が待っているかわからない『アイドルタイムプリパラ』。ゆいがチームでのライブに興味を示したのを見ると、にの・みちるとのチーム結成もあるかもしれません。そうでなくても、みんなで力をあわせてクライマックスに進むことは間違いないでしょう。
そしてもうひとつ気になるのは、らぁらとの別れです。現在はW主人公として毎週2人で活躍していますが、ゆいの成長によっては、らぁらがパパラ宿を去る可能性もあります。これからも彼女たちの成長を見守るしかありませんね!