アニメ『僕のヒーローアカデミア』ではポルノグラフィティや米津弦師、リトグリ、LiSAら豪華アーティストがOP・EDに参加、それぞれがアニメのために書き下ろした曲を歌ってアニメを豪華に彩っています。こちらでは1期・2期全てのOP・EDに参加したアーティストや曲を動画などを挟みながらご紹介していきます。
記事の目次
『僕のヒーローアカデミア』とは
『僕のヒーローアカデミア』は、堀越耕平による漫画が原作で、現在週刊少年ジャンプにて連載されています。キャラにはそれぞれ「個性」があり、その個性を悪用するヴィランに対抗するヒーローを、主人公たちが目指していくというストーリー。
主人公なのに無個性だった出久が個性を得てからどう成長していくか、ヒーローになっていくのかも見どころです。
1期OP曲| 『THE DAY』ポルノグラフィティ
ポルノらしさを失わずに『ヒロアカ』の世界を歌い上げる
『ヒロアカ』のストーリーの記念すべき幕開けはポルノグラフィティが担当しました。アニメのOP映像の、ヴィランらと戦う出久たちの繰り出す「個性」、モーションとも見事にマッチしたテンポの良い曲調で、聴いていても見ていてもわくわくさせられます。
そして、『ヒロアカ』の世界を表現しながらも、ポルノグラフィティらしさは失っておらず、元々の彼らのファンも『ヒロアカ』で彼らを知った人たちをもうならせる1曲となっています。
歌詞とアニメの世界観がマッチ
主人公出久が先天性な「無個性」であるそんな逆境を跳ね返し、もがきながらも努力しながら皆と並び、協力しあいながら成長していく、というストーリー内容にこの曲の歌詞は見事に合っていると思います。「まどろみに足をとられていることは少しも変じゃない、あなたを責めているわけじゃない」。
一歩一歩ゆっくりと、それでもたしかにヒーローに近づいていく、そんな出久を後押しするような歌詞が素敵です。
1期ED曲|『HEROES』Brian the Sun
Brian the Sunにとってのメジャーデビュー曲
1期のEDテーマを担当したのはBrian the Sunで、『HEROES』は彼らにとってのメジャーデビュー曲ともなりました。彼らは元々この作品の読者であり、この曲はアニメのために書き下ろされたものです。
出久が抱いているであろう希望や不安な気持ちを彼ら自身のスタートと重ねたような歌詞、そして不安な気持ちを全て吹き飛ばすような希望に満ちたようなさわやかなメロディーが印象的です。
出久の心に寄り添ったかのような歌詞が素晴らしい
この曲の歌詞にある「冴えない僕」と、出久が完全にリンクしており、聴いた瞬間に惹き込まれていきます。元々無個性だった出久は個性を得てからも、ヒーローになれるんだろうかという不安な気持ちは抱えていたと思います。そしてそれはこの曲が初メジャーとなった彼らの心情とも重なったのではないかと思います。
新しい境地での、見えない未来に対する期待と不安、それはきっと誰もが経験し、抱えていくものでしょう。そんな心に寄り添うかのような素敵な歌詞です。
「揺れている僕は存在意義を暗闇で探している」「僕は僕でしかないから」などの部分は出久のことを歌いながら彼ら自身へ言い聞かせる部分もあるのかもしれません。
2期第1クールOP曲|『ピースサイン』米津玄師
『ヒロアカ』のために書き下ろした曲
『ヒロアカ』2期最初のオープニングを担当したのは米津玄師です。もともと原型となるデモ曲はあったそうですが、『ヒロアカ』の制作サイドからオープニング曲の話がきたのをきっかけに、その曲を元に作ったそうです。米津自身が『ヒロアカ』のファンだったこともあり、話を受けた時はとても嬉しかったそう。
また作者である堀越耕平も米津のファンだということでぴったりのマッチングともいえるでしょう。「子供の頃の自分と対話しながら作った」という『ピースサイン』は歌詞も曲調も前向きでテンポ良く仕上がった、まさに『ヒロアカ』というアニメにぴったりの曲です。
ジャケットデザインも米津による描き下ろし
また、『ピースサイン』で注目すべきもう一つのポイントは、このジャケットが米津自身による描き下ろしだということです。
米津は元々作曲や編曲、ミックスなどの他、アルバムジャケットやPVのアニメーションなども手掛けるマルチな才能を発揮していたアーティストですが、この『ピースサイン』のジャケットデザインは本当に見事で、作者の堀越も「かっこいい」絶賛するほど。
イラストは、ピースサインを掲げている少年の後ろ姿がイメージにあり、それをデクに置き換えたとのことです。
2期第1クールED曲|『だから、ひとりじゃない』Little Glee Monster
出久の気持ちになって歌った曲
この曲は彼女たちが6人体制から5人体制になって初めてのシングル曲となりました。彼女たちを取り巻く境遇や気持ちの変化などがそのままストレートに歌詞に表れており、そしてまたそれは出久の気持ちにも寄り添う形となっています。
歌詞の「泣いて 泣いて」の繰り返しがとても印象的で、まさにこれは出久が流してきた数え切れないほどの悔し涙だなと思いますし、それでも諦めずに乗り越えていく、そしてそんな彼には支えてくれる仲間たちがいる。彼はひとりじゃない…そんなふうに後押ししてくれているような曲です。
女の子キャラ中心のED映像もかわいいと話題に
ED映像は、女の子キャラが中心の映像になっており、これが女性ボーカルグループであるLittle Glee Monsterと合わせたかのようでかわいらしく素敵なものになっていて話題になりました。普段は男の子たちの活躍が多く描かれがちの本編ですが、女の子たちだって負けてはいません。
この映像にあるように、男の子たちが知らないところで放課後などに女の子たちだけで特訓とかしてるのかも?そんな、本編では描かれない部分の彼女たちのストーリーがここにあるようで、そしてそこにLittle Glee Monsterの透き通った声がとてもマッチして素敵なEDに仕上がっていると思います。
2期第2クールOP曲|『空に歌えば』amazarashi
自分たちの軌跡と重ね合わせ、作られた歌
原作とアニメを拝見し、“無個性”だった少年が努力の末に“個性”を獲得し、勝利へと立ち向かう姿は、僕らがずっと歌ってきた物語と重なる気がしました。
出典:『僕のヒーローアカデミア』公式サイトより引用
アニメ制作サイドからオファーを貰ったあとに書き下ろされたというこの曲。インタビューで語っているように、『ヒロアカ』のストーリーと、彼らがこれまでに経験してきた苦悩や苦労、そしてその先にある「成功」に向かって常にチャレンジを続けているというような姿勢とが重なる部分があり、そこから作られたもののようです。
「必然 必然 なるべくしてなる未来 それ故 足掻け」という部分が特に、出久の心境・境遇を表しているように思います。
爽やかな曲調とメロディーがアニメにマッチ
amazarashiはこれまでもアニメとのタイアップはいくつかありますが(『東京喰種トーキョーグール』や『乱歩奇譚 Game of Laplace』など)そのどれもが少しダークな内容のものでした。
インタビューでも、「僕らのようなバンドが少年漫画の王道的作品である『僕のヒーローアカデミア』の主題歌を歌えるのかと戸惑った」と語っており、意外なところから声がかかった感は否めなかったのかもしれません。
でも出来上がってみれば『空に歌えば』は爽やかでまるで空を突き抜けていくような、すっと通ったメロディが『ヒロアカ』のアニメの雰囲気にぴったり合っていると思います。
2期第2クールED曲|『だってアタシのヒーロー。』LiSA
夢を追いかけて頑張る主人公たちへ向けた曲
毎回奮闘しながら、夢を追いかけて精一杯頑張る主人公たちの次週に、エールを贈れる曲になればと想いを込めて書きました。
そしてこの曲と出会ってくださる、すべての“頑張るキミ”への応援歌となれば嬉しいです。出典:『僕のヒーローアカデミア』公式サイトより引用
コメントでも述べられているように、『ヒロアカ』とのタイアップ用に書き下ろされたこの曲は、『ヒロアカ』に登場するキャラたちだけでなく全ての「頑張る人たち」へ贈られた応援歌となっています。
歌詞の一つ一つがこちらに「頑張って!」と全力でエールを投げかけてくれるようで、聴いていてとても勇気づけられます。また、LiSAは爆豪に自分を重ねてアニメを視聴していることも語っており、彼女の意外な一面をファンにも見せてくれました。
ファンタジー要素満載のED映像がファンの間で大好評
この曲に合わせて流れるEDの映像は、キャラたちがちょっとファンタジックな世界に入り込んだような内容のものになっており、ファンを沸かせました。
その衣装は漫画の人気投票の結果発表時に掲載されていた扉絵のもので、こういった細かい演出も『ヒロアカ』という作品の素敵なところですね。LiSAは自身のブログでもこのことを取り上げて長い感想を述べており、彼女がいかにこの作品を愛し、そこからこの曲を作ったのだということが伝わってきます。
普段とは違う格好のキャラたちも見どころなので動画も是非チェックしてみてください。