『銀魂』キャラ人気投票では常に上位にランクインする人気キャラクター、土方十四郎。鬼の副長としてのかっこよさ、重度のマヨラーなど色んな面を持つ彼ですが、ファンは彼のどういったところに惹かれるのでしょうか。2017年7月公開の実写版やアニメ版の声優も含め、改めて土方の魅力についてまとめてみました。
『銀魂』土方十四郎とは
土方十四郎は5月5日生まれのA型、作中では27歳という設定です。真選組では「鬼の副長」と呼ばれ、恐れられる存在であると同時に全部で45条にもなる「局中法度」を作り上げ、局長である近藤が人情でまとめているやり方とは反対に、スパルタ的なやり方で隊士たちを引っ張っていく存在です。
クールで洞察力に長け、「真選組の頭脳」とも称されています。また、主人公の銀時とはお互い一目おくライバル的間柄で、しょっちゅうつばぜり合いを繰り広げています。
ファンは彼のどんな部分に惹かれるのか?土方の魅力に迫る
どんな料理にもマヨネーズをかけて食べる「重度のマヨラー」
土方といえば「マヨネーズ」を思い浮かべるファンは多いかと思います。マヨネーズをかけて合わない料理はないという考えの持ち主で、その言葉通り、どんなものにもマヨネーズをたっぷりかけて食べます。代表料理は「土方スペシャル」で、これは丼ご飯にマヨネーズを山のようにかけて食べるものですが銀時には「犬のエサ」と呼ばれています。
そのマヨラーぶりは「性別逆転篇(アニメ第275話~第277話)において、他の男性キャラはみなスレンダーな美人キャラになっていたのに対し、土方だけはマヨネーズのカロリー摂取量が大きな影響を与え、激太りしたキャラとなってしまったというところにも表れており、公式もその設定を徹底していますね。また、アニメ第185話では、マヨネーズ工場に招待されたいがために隊員たちにもマヨネーズの摂取を強要するという公私混同ぶりでした。「イケメン」「かっこいい」と称されることの多い土方ですが、こういった「三枚目」な部分とのギャップが、ファンを虜にするのかもしれません。
ケンカするほど仲がいい!?銀時とは互いに認め合うライバル
『銀魂』の主人公である坂田銀時と土方は作中でもよく絡む場面があります。両者は顔を合わせるたびに悪態をつき、何かと張りあおうとしたりしますが、それが単に2人だけの問題だけでなく、真選組や万事屋の面々をも巻き込んでいくドタバタ劇になり、ギャグ回となっていることが多く、またその回はファンからも人気が高くもあります。
アニメ第166話では沖田のいたずらによって手錠で繋がれてしまった2人がケンカを繰り広げながら攘夷志士を追い、アジトを突き詰めて犯人グループを一掃してしまうというエピソードが描かれたり、アニメ第125話では偶然お花見現場でかちあってしまった万事屋と真選組が花見の場所を巡って対決することになるのですが、これもほとんど土方と銀時の個人的ないがみ合いから始まったようなものなので他の面々にとっては良い迷惑ですね。
なお、この両者はお互い歯医者と幽霊が苦手という共通点があり、そういった部分などで「ライバル」的存在として描かれているようなところが、ファンからも人気のあるポイントなのかもしれませんね。
土方十四郎のかっこいい名言集
「俺ァただ…惚れた女にゃ幸せになって欲しいだけだ。こんな所で刀振り回してる俺にゃ無理な話だが、どこかで普通の野郎と所帯持って普通にガキ産んで普通に生きてって欲しいだけだ。ただ、そんだけだ」
銀魂 シーズン其ノ弐 10 [DVD](出典:Amazon)
俺ァただ…惚れた女にゃ幸せになって欲しいだけだ。こんな所で刀振り回してる俺にゃ無理な話だが、どこかで普通の野郎と所帯持って普通にガキ産んで普通に生きてって欲しいだけだ。ただ、そんだけだ。
(アニメ第87話「私と仕事どっちが大事なのとかいう女にはジャーマンスープレックス」より引用)
「ミツバ篇」での土方のこのセリフは『銀魂』という作品の中でもファンの間で人気の高い名言の一つでもあります。自分は真選組の一員としていつ命を落とすかもしれない身、そんな男と一緒になっても幸せにはなれないだろう、ミツバは自分にとって大事な人だから、普通の人と普通に幸せに暮らしてほしい、という土方なりの愛し方がここに表れていますよね。
なんて不器用な、そう思う人も多いかもしれませんがこれもまた、土方の魅力の一つでもあるのだと思います。なお87話は個人的に『銀魂』の作品の中でももっとも泣けるエピソードトップ10には入るお話です。今も見返しながら泣いています。
「近藤さん あんたは真選組の魂だ。俺達はそれを護る剣なんだよ」
バカのくせに難しいこと考えてんじゃねーよ テメーはテメーらしく生きてりゃいいんだ…。俺達は何者からもそいつを護るだけだ。近藤さん あんたは真選組の魂だ。俺達はそれを護る剣なんだよ。
(アニメ第103話「長所と短所は紙一重」より引用)
このセリフは「真選組動乱篇」(アニメ第101話~第105話)の中で、トッシーと化してしまった土方が、トッシーの人格と戦いながら近藤に向かって必死に絞り出すセリフです。自分が死ねば皆は助かる、そう思っていた近藤でしたが、土方の考えは逆でした。近藤さえいれば真選組は残る、言い換えれば近藤でなくては真選組ではないということを彼は言いたいのでしょう。それほどに近藤を慕い、真選組を思う土方の名ゼリフですね。
「悪ガキが、罪人(わるがき)見捨てたらシメーだろーが」
今更ガキの一人や二人やったところで変わるかよ。そんな大層な人間じゃねぇだろ。許しを請うつもりも、許してもらえるとも思っちゃいねぇよ…そんな身で罪も裁くつもりも更々ねぇ。だが、罪は裁けなくても、罪をそそぐことができなくても、俺たちにしかできねぇ事もあんだろ?てめぇと同じ過ちを犯さねぇよう、止めてやる事はできる。過ちを受け止め、前に進む術を教えてやることはできる。俺はどっかの物分かりのいい野郎のように、誰も救えねえなんて諦めるつもりはねえ。悪ガキが、罪人(わるがき)見捨てたらシメーだろうが…。それでもやるってんなら、やれよ。悪ガキ。
(アニメ第246話「悪ガキどもの祭典」より引用)
こちらは「バラガキ篇」での土方のセリフです。このシーンは、白夜叉だと自分の正体を明かした銀時に向かってしゃべっているように見えるのですがこれはおそらく自分自身、そして佐々木異三郎に向けて語ったものだと思います。
このバラガキ篇では土方が妾の子であることや、近藤に救われる前は「バラガキ」と呼ばれるほどに暴れまわり荒んだ生活を送っていたことが明らかになっています。そんな過去の自分を振り返り、過ちを帳消しにすることはできなくても目の前の「悪ガキ」を救うことはできる、目の前の「悪ガキ」が誤った道に行こうとしているならそれをとめることはできる、と言っているんですよね。本当にかっこいいですね。
アニメ・実写版で土方十四郎を演じるのは?
アニメ『銀魂』で土方十四郎を演じる声優は中井和哉
出典:ONE PIECE.com(ワンピース)公式Twitter
アニメ『銀魂』で土方十四郎を演じるのは声優の中井和哉です。中井は1995年にテレビアニメ『空想科学世界ガリバーボーイ』でデビューし、その後2002年に『ONE PIECE』でロロノア・ゾロ役を演じたことをきっかけにアニメやゲームなどでの出演が増えることとなりました。代表作には『戦国BASARA』シリーズの伊達政宗役や『青の祓魔師』の勝呂竜士役、『血界戦線』のザップ・レンフロ役などがあります。また、2011年、第5回声優アワードにて「助演男優賞」を受賞するといった経歴があります。
そんな中井ですが、2010年の銀魂春祭りにて「トッシー」のコスプレをして登場するなどちょっとお茶目な部分もあるようです。土方の「トッシー」の部分は動乱篇ののちも出てくるエピソードがありますが、中井本人もトッシー部分を気に入っているのかもしれませんね。
『銀魂』実写版で土方十四郎を演じるのは俳優の柳楽優弥
今回「銀魂」にキャストの一員として参加出来る事をとても嬉しく思っています。
土方十四郎という役にプレッシャーを感じておりますが、素晴らしいキャストスタッフの皆様と、この夏を駆け抜けたいと思います!(映画『銀魂』公式サイトより引用)
実写版『銀魂』で土方十四郎を演じるのは俳優の柳楽優弥です。柳楽は映画『誰も知らない』(2004年)で、史上最年少の14歳という若さでカンヌ国際映画祭・主演男優賞に輝き、一躍脚光を浴びました。その後もその成功におごることなく着実に俳優としての経験を積んできた柳楽は、様々な役柄をこなすことができるまさに実力派俳優であり、その演技力も高く評価されています。
柳楽は土方を演じるにあたり「プレッシャーを感じるしやはりこわいですね」と語っています。昨今、人気アニメ・漫画が実写化されることが多いですが、作品によっては賛否両論、そして「またか」というような意見も多いのも事実です。まして『銀魂』という長年ファンに愛されてきた作品の実写化ですからそのファンの反応が気になるのも当然かと思います。ですが柳楽はその上で「どこかで開き直らないと」とも語り、「楽しんでいます」とのこと。
実際、柳楽による土方のビジュアルが公式ツイッターにて明かされた時には「かっこいい!」や「雰囲気合ってる!」などの意見が多く見受けられたのも事実です。
『銀魂』土方十四郎についてまとめ
ここまで『銀魂』の土方十四郎の魅力についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
ここだけでは語りきれていない部分も多く、またファンそれぞれにとっての「土方の魅力」があると思います。今後もさらに新しい「土方の魅力」が増えていくことになるのでしょうね、楽しみです!