『ハイスコアガール』だけじゃない!押切蓮介のおすすめ漫画7選





『ハイスコアガール』で押切蓮介を知った人は、ゲーム×恋愛というキャッチ―な題材のイメージを持っているかもしれませんが、彼の持ち味はそれだけではありません! デビューから約20年の彼の漫画家人生には、多種多様な作品が地層を為しているのです。そんな押切漫画の中から、初心者にもおすすめの7作をピックアップ!

漫画家・押切蓮介ってどんな人?

ホラー、ギャグ、エッセイで独特のセンスを発揮するサブカル漫画家


出典:押切蓮介公式Twitter

1998年に『週刊ヤングマガジン』でデビュー。オカルトをギャグタッチで描く独特の作風がじわじわとサブカル層にコアなファンを獲得。さらに自身の体験談やマニアックなゲームネタを扱った漫画も同世代の共感を得て、ファン層や活動の場を広げていきました。ギャグやコメディが目立ちますが、本格的なホラーも様々な手法で描く芸達者でもあり、多種多様な作品を発表しています。

本名:神崎良太。1979年9月19日生まれ。神奈川県川崎市出身。血液型はA型。

『ハイスコアガール』騒動から完全復活!


出典:押切蓮介公式Twitter

ホラーに続いてゲームを題材にした作品が支持を集め、ゲームラブコメ『ハイスコアガール』がついにアニメ化という2014年、同作が著作物の無断掲載で告訴されました。その事態を受けて連載休止・単行本販売停止がなされましたが、翌年和解が成立し現在は連載も再開しています。

以降、執筆活動を本格再開した押切蓮介はパワーアップ! それまで以上に新ジャンルに意欲的で、パチンコ中毒の女性たちを主役にした『ぎゃんぷりん』(『漫画アクション』)や、「暴」の力で漫画界をのし上がる『狭い世界のアイデンティティー』(『モーニングtwo』)などの新連載を開始しました。一皮むけた押切蓮介に、これからも期待大です!

『でろでろ』押切蓮介の原点となったオカルトギャグ!


でろでろ(1) (ヤングマガジンコミックス)(出典:Amazon)

あらすじ

「ちょいとワルを気取る日野耳雄(ひの・みみお)、中学3年生。霊感体質のため、怪奇現象に出くわしやすいが、だからといって事件を解決したりはしないのだ。同じくオカルト耐性の強いクールな妹、留渦(るか)がかわいくっていろいろ世話焼きしてるけど、お兄ちゃんの愛は一方通行。とかく世間は生きにくい!? 妖怪と耳雄のオモシロコワい日常生活、クセになるホラーギャグ漫画!!」

出典:Amazonより『でろでろ』あらすじ引用

「オバケを殴る!」という斬新さと面白さ

押切蓮介の初長期連載で、幽霊や妖怪を暴力で倒すという斬新な方法を確立したシュールなホラーギャグ漫画です。毎回何らかの問題が起きて実はそれは妖怪の仕業、殴る!という流れが基本のオムニバスですが、たまにオバケたちと和解する回や、主人公の耳雄と仲間たちのハートフルな回などもあります。斬新な退治法のみに頼らず様々なオチで楽しませるところも、押切の原点といえるかもしれません。

何よりこの漫画の魅力は、オバケを暴力で撃退できる主人公の耳雄をはじめ、不思議な憂いのある美少女で耳雄の妹の留渦や飼い犬のサイト―さんなど、表情や言動に独特の味があるキャラクターたちです。人間もオバケもイラッとしても憎めない感じがクセになります。

『ピコピコ少年』アラフォー男子大共感のゲームエッセイ


ピコピコ少年(出典:Amazon)

あらすじ

「あの頃ゲームがなければ、死んでいたかもしれない。今だから語れる、自伝的ゲーム青春グラフィティ!●ファミコン中毒のきっかけとなった少女との淡い出会い「初恋少年」●ユートピアだったあの駄菓子屋は今?「駄菓子屋少年」●FFⅤ発売を待つ列の先頭での恐怖の一夜「行列少年」●俺のBrand New Heartはどこに?「センチメンタルハート少年」●雨の日に最高に贅沢にプレイする方法「秘密の城少年」……みんな実話です!!」

出典:Amazonより『ピコピコ少年』あらすじ引用

あの頃ゲームがすべてだった永遠のピコピコ少年たちへ!

押切は1979年生まれ。ちょうどファミコンの発売からゲーム史を丸ごと味わってきた世代です。作者と同世代のゲーム好きなら、すべてのエピソードに共感しきりでニヤニヤしながら楽しめるはず。四六時中ゲームのことで頭がいっぱいだったり、ゲームのし過ぎで親にコントローラーを隠されたり、ゲームセンターで他校の生徒といざこざが起きたりと、同じような体験をしたアラフォーも多いのでは?

ディープなゲームネタもマニアの心をくすぐりますが、この漫画が優れているのはゲームに狂っていた少年時代のエピソードをノスタルジックに描いている点です。作者のヒット作『ハイスコアガール』は、こんな男だからこそ描けたのだと納得できます。地味ながら続編も次々発表されている隠れた人気作。

『HaHa』作者の母のルーツに迫る爆笑&感動の意欲作


HaHa (モーニング KC)(出典:Amazon)

あらすじ

「自分をこの世に生んだ人間の半生、必ずそこには物語が存在する。いつか母が死んでしまった時、母のことをもっと聞いておけばと後悔するのは嫌だ。親の半生に関心を持って人生話に耳を傾けるのも一つの孝行だと、僕は思う」

出典:Amazonより『HaHa』あらすじ引用

おもしろお母さんの人生に思わず感動…

押切蓮介のエッセイ漫画で強烈な個性を放っている母。ただものではないことを感じていた人も多いとは思いますが、ここで語られる押切の母の半生は、想像をはるかに超えたものでした。作者の描く強い女性たちに勝るとも劣らない“母”の、笑いあり涙ありの武勇伝。

母のルーツに迫るという切り口なので、押切が会ったことのない母方の祖父母についても人間味たっぷりに描写されています。まるで自分が体験したかのように母の半生を描く力量には感服するほかありません。押切の漫画家としての底力を見せつけた力作。押切のエッセイ漫画のファンなら読んで損はない感動の1冊です。