フクノカミの正体とは?伏線満載の『ゴールデンゴールド』を考察してみた





2017年マンガ大賞にノミネートされている堀尾省太の漫画『ゴールデンゴールド』。堀尾省太は『刻刻』の作者で、不可思議な世界でオリジナリティあふれる設定を組み込み、スリリングな展開を得意とします。第二弾連載『ゴールデンゴールド』も伏線満載!今回は『ゴールデンゴールド』を考察します。

『ゴールデンゴールド』とは?


出典:モーニング・ツー公式Twitter

2017年マンガ大賞にノミネートされた『ゴールデンゴールド』は、モーニング増刊『月刊モーニングtwo』で連載中の堀尾省太の作品。堀尾省太は、デビュー作『刻刻』で独特の世界観と丁寧な作画で好評を博し、デビュー作でありながら2011年のマンガ大賞にもノミネートされた、新人ながらも実力を認められつつある漫画家です。

『ゴールデンゴールド』も『刻刻』同様、「今までに読んだことがない漫画」「続きが気になって仕方ない」「伏線がどのように回収されるのか気になる」「独特の世界観がいい」など既に多くの読者が作品に魅了されつつあります。

2017年3月現在、2巻まで発売されている本作。今後の展開が気になるという方のために、2巻までの伏線をおさえ、今後の流れを予想していきます。

考察1┃大事な伏線「奴だけがおらん…どこだ?」


ゴールデンゴールド(1) (モーニングコミックス)(出典:Amazon)

まずは1巻冒頭、フクノカミの顔をした住人たちが浜辺で血を流して死亡している場面で、一人それらを見て歩く侍の「奴だけがおらん…どこだ?」という発言。この場面自体、ネット上でもかなり考察が進められており、作者本人も某インタビューの中でこの場面の正しい見方について述べています。

侍はフクノカミ化した住人を殺していない

作者自身が某インタビューの中で、侍がフクノカミ化した住人を殺したわけではないということを述べています。一見すると、侍がフクノカミ化した住人たちを処罰したようにもとれるセンセーショナルな場面ですが、侍の刀には血がついていませんし、返り血も浴びていません。また、殺された住人の一人には棒っきれが刺さっています。

2巻ラストに結び付けてみる

2巻ラストでは、自分のやり方に反対する勢力=梶刈がいることを悟ったフクノカミが、海から怪しげな生物を連れてきます。カニのようなイセエビのような蜘蛛のような怪しげなその生物は、梶刈の部下の首に触手を刺しこみ、行動を操ります。部下はその後結局、梶刈を殺してしまいます。

江戸時代と現代のこの二つの描写を結び付けてみると、江戸時代の惨劇は住人同士の殺し合いによるものであり、おそらく今後現代でもこのような殺し合いが起こることが予想されます。

「奴」とは=フクノカミのこと?

ちなみに、侍が述べた「奴」とは、誰のことなのでしょうか?今の段階で考えられるのは、奴=フクノカミでしょう。つまり、江戸時代の惨劇では住人同士の殺し合いということで一連の騒動は収束しはしたものの、フクノカミはその後行方知れず…になったと考えられます。

考察2┃フクノカミの正体とは?

高校から出たとたんに異常をきたしたりーさん


出典:モーニング・ツー公式Twitter

『ゴールデンゴールド』の中で肝となるのは、当然フクノカミ!本作のオリジナル設定であるフクノカミとは一体何者なのか…分かる範囲で考察していきます。

フクノカミ化する条件=人の祈り

1巻冒頭で干からびたミニサイズの仏像だったフクノカミを、琉花が拾って洗います。置き場所に困った琉花は、島内の空いている祠へとフクノカミをおさめ、祈りを捧げます。その祈りの内容とは、寧島にでっかいアニメイトが建ちますようにというもの。その瞬間に干からびたフクノカミは突然、幼児サイズに変身。皮膚の乾燥もなくなり、やや張りも出てきたよう。

また、2巻では琉花のおばあちゃんの呼びかけによって、「寧島を強化する会」に入会した島民たちの商売がうまくいくようになります。商売繁盛をありがたく思う島民たちが祈りをささげると、フクノカミはどんどん艶やかに!ここから、フクノカミは人の祈りによってフクノカミ化し、支配した人々を豊かにしていくということが分かります。