『がっこうぐらし』みーくんは”向こう側”の人間なのか?





『がっこうぐらし!』の学園生活部に途中から参加したみーくん。メンバーのなかでは精神的にも一番安定している頭脳担当のキャラです。一番人間らしい表情や考え方から、第2の主人公とも言われています。それでも『がっこうぐらし!』には謎が絶えません。ここではみーくんに焦点をあてて考えてみます。

『がっこうぐらし』みーくんとは

みーくんは何事にも冷静に考える頭脳担当


出典:TVアニメ『がっこうぐらし!』公式Twitter

みーくんは『がっこうぐらし』の登場人物で巡りケ丘高校の2年生で、本名は直樹美紀。アニメでは初めから登場していますが、原作ではひとりでショッピングモールに隠れていたところを由紀に発見されて助けられています。学園生活部のなかでは、クールで精神状態も一番安定している、もうひとりの主人公的存在です。

くるみの次に戦闘力があり、次第にその能力を発揮しています。また、読書好きということもあり冷静に判断して行動することから、学園生活部の頭脳担当のような存在です。くるみがゾンビ化しためぐねぇに噛まれた際、地下倉庫にワクチンを取りに行き、ゾンビめぐねぇを倒したのもみーくんです。

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みーくんの存在はこの先重要になる?

くるみは半ゾンビ化、りーさんは精神崩壊状態となり、幼児退行していた由紀は以前と変わってずいぶん頼れる存在になってきました。しかし、まだまだ全てを頼るというわけにはきません。

しかし、みーくんは明らかに由紀たちと違う目線で物事を考えています。またそれらは読者目線で見ているといっていいでしょう。この先、ランダルコーポレーションに向かうときや、何か大きな事を成し遂げるとき、みーくんの存在はかなり重要になっているのではないでしょうか。

また、それを示すかのように所々に張られた伏線も見逃してはいけません。みーくんが読んでる本からすると、アクションやホラー系が好きなようですが、クローン?オリジナル?の存在をほのめかすような伏線も描写されています。みーくんに隠された謎を紐解きながら考察していきたいと思います。

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みーくんはオリジナルだから意識の混濁がない?という説

由紀やくるみ、りーさんたちの行動や考え方とは少し違った路線が感じられるみーくん。他の3人の記憶が混濁している場面というのは描かれていますが、みーくんに関しては記憶が混濁しているようには見えませんよね。

アニメ版では3人が同じような幻覚を見ていましたが、みーくんだけは見てないという場面もあります。これをそのまま考えると、混濁するような記憶がないからオリジナルなのではないかという説です。

同じ巡りケ丘高校に通っていたのに、めぐねぇのことを知らないというのも妙ですよね。担任にこそならなくても、通常であれば先生の名前もしくは顔だけでも知っていてもおかしくありません。記憶の混濁がないからという理由だけで、決定的とは明らかに由紀やくるみたちと違う存在であると考えられます。

みーくんは実験には初参加なのか?

みーくんの冷静さは紙一重


がっこうぐらし! 9巻 (まんがタイムKRコミックス)(出典:Amazon)

みーくんな常に冷静に物事を判断しています。初めての出来事だと人はいろいろ調査したり考えたりしますが、まさにみーくんにこのような行動が多く見られます。何度も経験しているから冷静に対処できるという考えもありますが、たとえば由紀は大学に向かう車のなかで、地図だけで場所が理解できたのは何度も経験してしっているからと考えられています。

しかし、みーくにん関しては全く知らないものを自ら調べて次に繋げるといった方法で調査しているのです。先々どうなるかなんて全くわからず、気になるところはとことん追求したりと、独自に偵察しているように見えます。みーくんの冷静さは、初参加なのか経験者なのか紙一重かもしれません

クローンとして初参加か?

先ほど、みーくんはオリジナルだから記憶の混濁がないという説を紹介しましたが、クローンとしてこの実験に初参加しているのであれば、記憶の混濁はありませんよね。クローンとして生まれてきてからの記憶しかないので、みーくんの記憶としては、親友とショッピングモールに行った時からのものです。

自分の両親のことや自宅のことなど描かれていません。また、その時からこの世界に放り込まれたのだとしたら、めぐねぇを知らなくても当然です。もしかして、あっち側の人間として調査する人物として送り込まれたとか?本人は知らなくても、指示を脳に植えつけられているということもあるかもしれませんね。

ワンワン放送局の人物はみーくんなのか?

顔や趣味がみーくんソックリ?


がっこうぐらし! (6) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)(出典:Amazon)

6巻で登場した「ワンワンワン放送局」の女性は個人宅にて放送していたようです。個人宅にしては、まるで何が起こるかわかっていたように厳重な作りになっています。ゾンビが進入した形跡はなく、食料も豊富にあったため女性は外に出ることはなかったはず。しかし不自然に感染していて、くるみたちがその場所に到着する前にゾンビ化してしまったようです。この女性の最後の姿が描写されているシーンで、横顔がみーくんにソックリだという意見も多く上がっています。

この女性宅には音楽機器がそろっていて、本棚にはたくさんのCDや本らしきものがたくさんあるので、みーくんとは顔だけではなく趣味も似ているようです。また、アクション映画のようなポスターが貼ってありますが、みーくんもアクションやホラーといった映画が好きなのも一緒です。ただ、みーくんの親友のケイが、無類の音楽好きだったこともひっかかります。

この女性はランダルコーポレーションの関係者?

ワンワンワン放送局の内部には学校と同じ物資やコンテナ設備が整えられていることも妙です。ここにいた女性は、ランダルコーポレーションの関係者で、もしかしたら実験に反発してここに逃げ込んだのかもしれません。

女性も自分のクローンが作られ、実験の被検体になっていることは知っているはず。クローンとして生まれてきても、”自分”に気づいて欲しいと思っていたのかも。女性が遺した書置きに「あなたと一緒にお茶したかった」(6巻32話)と書かれていたのは、もしかして自分のクローンであるみーくんに宛てたものなのかもしれません。ただこの女性がオリジナルのみーくんではなく、みーくんの親友・圭だとも考えられないでしょうか。この女性の性格と圭の性格、趣味も似ているようにも思えます。大人になったオリジナルの圭だったとすると、また謎も深まります。それらを含めて、少しずつ回収されていく伏線にも注目したいですね。

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